「株は向いていない」と思った私が、つみたてNISAで8年続いた理由

『株は向いていない』と思った私が 積み立てを8年続けた理由

株で損をして、「自分には向いていない」と思ったことはありませんか?

あるいは、損をするのが怖くて、まだ始められずにいませんか?

私もそうでした。

ブログやYouTubeで勉強して、初めて個別株を買ったのが始まりです。そのあと別の株で、少し値上がりしたら売る、をくり返すうちに、手元の現金は減っていきました。

株は、自分には向いていない。私は、いったん貯金に戻りました。

それでも今、私はつみたてNISAを2018年から8年、一度も積み立てを止めずに続けています。

私は50歳の会社員で、FP(ファイナンシャルプランナー=お金の相談に乗る資格)を持っています。

この記事に書くのは、次の3つです。

先に答えを書きます。

向いていなかったのは、株そのものではなく、当時の私の株との付き合い方でした。

ちょきまる

株で一度つまずいた私の、再スタートの話です。

目次

優待株のあと、別の株を数百円の値上がりで売り買いしていました

最初に買ったのは、優待のある大手スーパーの株でした

株を勉強していたころ、ブログやYouTubeで「株主優待のある株を持つとよい」というおすすめを見ました。

最初に買ったのは、大手スーパーの株です。

  • よく買い物をするお店
  • 比較的買いやすい金額

優待があればお得だし、少しでも損をしないのでは?という考えもありました。大手スーパーの株を買ったいきさつは、こちらの記事でくわしく書いています。

別の株では、トレーダーの真似事をしていました

大手スーパーの株は家計から出したお金で買ったので、頻繁には売り買いしていません。問題は、別の株でした。

初心者だった私は、株を「頻繁に売り買いして儲けるもの」だと思い込み、トレーダーの真似事をしていました。

数百円上がったら売る。売り買いをくり返すうちに、手元の現金は減っていきました。

今思うと、知識も経験もない私には、向かないやり方でした。短い売り買いで成果を出している人もいます。ただ、当時の私がしていたのは、その真似事にすぎませんでした。

売り買いの多い人ほど、費用を引いた成績が低かったという研究があります

あとで知ったのですが、売り買いの多さと成績の関係を調べた研究があります。

アメリカの個人投資家およそ6万6千世帯を調べた研究では、売り買いが多い人たちほど、手数料などの費用を差し引いた成績が低い傾向が見られました。(出典:Barber & Odean(2000年))

⚠️1990年代のアメリカの調査です。今の日本で、誰でも同じ結果になるとは限りません。私の現金が減った理由も、手数料だけとは言い切れません。

ただ、数百円の値上がりを追いかけるやり方が、得をしにくいとは、身をもって知りました。

「株は向いていない」と思い、貯金に戻りました

株を、値上がりを当てるゲームだと思っていました

当時の私は、株を「値上がりを当てれば勝ち、外せば負け」のゲームだと思い込んでいました。

手元の現金が減っていくのを見て、頭に浮かんだ言葉は1つだけです。

自分は、株に向いていないんだ。

結局、コツコツ貯めるのがいちばん。株から、気持ちが離れていきました。同じころには、怖くなって株を売り、次の日に後悔した日もあります。

「ギャンブルのようだ」と感じる人は、私だけではありません

日本証券業協会の調査では、証券投資を「必要ない」と答えた人に、必要ないと思う理由を聞いています。

  • 損をする可能性がある:43.2%
  • ギャンブルのようなもの:25.3%

(出典:日本証券業協会「2024年度 証券投資に関する全国調査」)

⚠️「必要ない」と答えた人の中での割合です。日本人全体の割合ではありません。貯金がいちばん安心、という気持ちは、間違っていません。

ちょきまる

「株は向いていない」と思ったら、いったん休んでもいいんです。

つみたてNISAが始まり、インデックス投資という別のやり方を知りました

ブログやYouTubeでの勉強に、NISAの制度が後押しをしてくれました

ブログやYouTubeで勉強していた2018年、NISAの新しい制度「つみたてNISA」が始まりました。

勉強していた内容に、制度が後押しをしてくれた形です。私は2018年、初めてNISA口座を開き、つみたてNISAに乗っかりました。

つみたてNISAで買える商品は、長く積み立てるのに向く条件を満たした投資信託に限られ、対象の多くはインデックス型でした。(出典:金融庁「平成28事務年度 金融レポート」。2017年10月時点)

インデックス型(市場全体の値動きに合わせて動く投資信託)は、1つの会社を選ぶ個別株とは、考え方がまったく違います。

「お金にも働いてもらおう」と思ったきっかけの1つは、ピケティでした

勉強を続けるうちに、経済学者ピケティの「資本の収益率が、経済成長率を上回る」という考え方を知りました。

私はそこから、自分が働くだけでなく、お金にも働いてもらいたいと思うようになりました。

⚠️ピケティの考え方は、社会全体のお金の流れについての話です。インデックス投資の利益を保証する考え方ではありません。

最初の積み立ては404円。1回の金額が小さかったから始められました

一度は「向いていない」と思った私が、なぜもう一度始められたのか。理由の1つは、1回に買う金額が小さく、比較的平気だったからです。

最初に買った金額は、404円でした。毎日少しずつ積み立てる設定にしていたからです。

私は毎日買っていたので、1年で見れば平均の値段で買えていると思えました。気持ちのうえでも、損をした感じがしませんでした。

ただ、毎日でなく毎月でも、結果はほとんど変わらないという試算があります。毎日積み立てた理由と試算は、こちらの記事に書きました。

「下がる=負け」が、「下がる=たくさん買える」に変わりました

同じ株価の下落でも、見え方がまるで違います

この記事でいちばん伝えたいのは、ここです。

個別株を売り買いしていたころ、株価が下がるのは負けでした。ところが、つみたてNISAを始めてから、下がったときの見え方がひっくり返りました。

売り買いしていたころつみたてNISAのいま
株とは当てれば勝ちのゲーム経済の成長にかけるもの
株価が下がったら負け同じ金額でたくさん買える
売るタイミング数百円上がったら売らずに持ち続けている
どうなったか現金が減ってやめた8年、一度も止めていない

同じ金額で買い続けると、下がったときは多く買えます

同じ金額を定期的に買い続ける方法を、ドルコスト平均法といいます。

  • 株価が高いとき:少ししか買えない
  • 株価が低いとき:たくさん買える

結局は、経済の成長にかけるわけです。だから、下がっている最中も「今月はたくさん買えた」と考えられます。

ドルコスト平均法の特徴は、次の3つです。

  • 買う値段の平均を抑えやすい
  • 少額から始められる
  • 買う時期に悩まなくていい

値段が低いときほど多く買うので、買った値段の平均が下がりやすくなります。金額は自分で決められるため、少しずつ始めたい人でも使えます。毎回同じ金額を買うだけなので、「今が買いどきか」と悩む必要もありません。

⚠️たくさん買えても、利益が保証されるわけではありません。

株価が上がり続ける場合は、まとめて買ったほうが有利な場合もあります。くわしくは、上で紹介した「50代からNISAは遅い?」の記事に書きました。

それでも、株価が下がる怖さは消えていません

ここは正直に書きます。下がったときの見え方は変わりましたが、怖さが消えたわけではありません。

持っている投資信託がマイナスになれば、今でも落ち込みます。それでも続けられるのは、下がった月を「たくさん買えた月」と考えられるようになったからです。

⚠️ただし、生活費とは別のお金で積み立てていることが前提です。苦しくなったら、金額を減らしたり、休んだりしてもかまいません。

最初に下がっていたら、私はやめていたかもしれません

最初の値動きしだいで、続けられるかが変わります

私が積み立てを始めたあと、最初のうちは、ゆっくりとしか上がりませんでした。やがて大きく上がり、今は値上がりの恩恵を受けています。

2024年(48歳)から積み立てた分も、2年8か月で+30%になりました(2026年9月時点)。これも、上がる時期に重なった結果です。

⚠️+30%は、私の期間の結果です。これから始めた人が同じになる約束ではありません。

正直に言うと、始めてすぐ大きく下がっていたら、株はやっていないと思います。

当時の私は、まだ「下がる=負け」の考え方を引きずっていたからです。

だからこそ、始める前に知っておいてほしい考え方

始めてすぐ株価が下がる可能性は、誰にでもあります。だからこそ、始める前に「下がる=たくさん買える」を知っておいてほしいのです。

毎月少しずつ買う積み立てなら、始める時期を当てようと悩む必要はありません。買う時期が、自然に分かれるからです。

下がったときの怖さとの付き合い方は、こちらの記事に書きました。

まとめ|「向いていない」と思ったあなたへ

この記事の要点は、次の3つです。

  • 私は個別株の売り買いで現金を減らした
  • つみたてNISAで、インデックス投資を知った
  • 下がったときの見え方が変わった

向いていなかったのは、株そのものではなく、当時の株との付き合い方だったのかもしれません。

ただし、失った分を取り返せるとは、私は言いません。貯金がいちばん安心、という気持ちも大切です。

もし、もう一度だけ考えてみるなら、まずは「50代からNISAを始めるのは遅いのか」を読んでみてください。私の8年の数字と、始める前に決めておきたい現金の話を書いています。

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